カシコレラ・ミュージック

カシコレラ・ライヴをカシコレラ・ミュージックと改称し、音楽に関する気ままな投稿場所とします(2023年4月10日より)。

06. 思い描いていた理想の女性にぴったりのシンガーソングライター 'Jackie Girl' by Louis Philippe

 

・Louis Philippe - Jackie Girl

www.youtube.com


"Jackie Girl"(1996)

ルイ・フィリップ名義の6枚目のアルバム”ジャッキー・ガール”(1996)は、ロックンロール時代の最初の女性シンガーソングライターの1人であるジャッキー・デシャノン(1941年生まれ)に捧げられている。
ルイは自身の2枚目のアルバム”アイボリー・タワー”(1988)以来、「アンナ」という彼にとって理想的なキャラクターを何度も繰り返し登場させていた。
彼は「アンナ」について生き生きとした具体的なイメージを思い描くことができたのだが、「アンナ」の顔だけはどうしても浮かんで来なかったそうだ。
ジャッキー・デシャノンの写真をたまたま見たことをきっかけに、彼女こそ、自分にとっての女神だと思うようになったようだ。

タフで主体的で毅然としていて洗練されているのに、どこかはかなげで愛くるしくセクシー。ガール・ポップと言えば、可愛い振りだけしていればよくて余計なことは口にするなとされていた時代に孤高のシンガーソングライターでいたジャッキーは、ルイが思い描く世界を見事なまでに具現化する特別な女性なのだそうだ。

アルバム"ジャッキー・ガール"に「優美さ」を与えてくれたのは、すべてジャッキーのおかげだとルイは言っている。
なお、このアルバムに、初めてXTCのデイブ・グレゴリーが参加した。

(以上、アルバム"ジャッキー・ガール"に寄せたルイ自身の解説を参考にした。)


アルバム”ジャッキー・ガール”収録曲より2曲。

貴重なライブ映像

・Louis Philippe & The Night Mail - 'She Means Everything To Me'(LIVE 2017)

www.youtube.com


デイブ・グレゴリーのリズム・ギターが聴ける曲

・Louis Philippe - Every Day Gone By

www.youtube.com


ルイ・フィリップ(本名フィリップ・オークレー:1959年~)は、フランス・ブルターニュで生まれ育ち、パリで哲学を学び、哲学教師となる。1985年、ボーダー・ボーイズというバンドでベルギーのクレプスキュール・レーベルからデビューした。アルカディアンズという名義でアルバムを制作後、エル・レーベルの創始者マイク・オルウェイの勧めでロンドンに移り住み、エル・レーベルの解消までその中心的役割を果たした。ビーチ・ボーイズブライアン・ウィルソンのフォロワーという見方をされることも多いが、彼の音楽には多様な要素が含まれており、音楽的素養の豊かさが感じられる。彼は、楽器演奏、作曲、プロデュース、アレンジなど多様な音楽活動をするだけではなく、フットボール・ジャーナリストとしても知られている。また、料理人を職業としていた時期もあるようで、2作目のアルバム"アイボリー・タワー"のジャケット内の自己紹介欄の末尾には、最大の夢は、レストラン経営だと記されている。

ちなみに、1987年、渋谷パルコ・スペース・パート3で行われたエル・レーベルのライブに行き、ルイ・フィリップとアンソニー・アドバースの公演を堪能した。
今回、情報収集時にルイ・フィリップが書いた、そのライブにまつわる話の翻訳を見つけて読んだがとても興味深かった。

・1987年、エル・レコーズ東京へ行く:日本冒険譚(ルイ・フィリップ
https://note.com/sosaidkay/n/n32693e1945a9


最後に、私が所有しているルイの楽曲の題名に実在人物名が含まれているものが他に4曲ある。

・Louis Philippe - Rubens Room("Appointment With Venus"1987)
・Louis Philippe - Simon Bolivar Airport("Ivory Tower" 1988)
・Louis Philippe - Yuri Gagarin("Yuri Gagarin",1989)
・Louis Philippe - Rafaella("Delta Kiss"1993)


〈参考資料〉

・Louis Philippe
https://en.wikipedia.org/wiki/Louis_Philippe_(musician)

・Jackie DeShannon
https://en.wikipedia.org/wiki/Jackie_DeShannon

・ジャッキー・デシャノン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%BC
%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%8E%E3%83%B3

ジャッキー・デシャノン(1941年~)は、U.S.A.のシンガーソングライター。ロックンロール時代の最初の女性シンガーソングライターの1人である。
「世界は愛を求めている」「恋をあなたに」「ピンと針」などを歌った。また、キム・カーンズの「ベティ・デイビスの瞳」、アーマ・トーマスの「ブレイク・アウェイ」、ブレンダ・リーの「ダム・ダム」、リック・ネルソンの「Thank You Darlin'」、マリアンヌ・フェイスフルの「Come And Stay With Me」などの作者として知られる。

・Jackie DeShannon - What The World Needs Now Is Love(LIVE 1965) 4K

www.youtube.com


* written by the songwriting team of Burt Bacharach and Hal David

・Kim Carnes - Bette Davis Eyes (2021 Live Performance)

www.youtube.com

・Jackie DeShannon - Bette Davis Eyes

www.youtube.com

 written by Jackie DeShannon & Donna Weiss.

・Jackie DeShannon - Come and Get me

www.youtube.com


Released on: 1966-09-01
Composer: Burt Bacharach、Hal David

ルイ・フィリップが大好きだと書いている曲